大陸の南方、森で囲まれたヴァルト地方にエルフの国、神聖スフェール王国がある。

王国の近衛騎士団に所属する長女レティシアは、二人の妹ルナとマリーと仲良く静かに暮していた。

ある日、王国でノイシュヴァンシュトルム大帝国とマリグノ王国の友好記念式典が行われることに。

しかし、かしこまった行事が嫌いなレティシアは大事な式典をすっぽかしてルナとマリーと国境付近の森に薬草を摘みに来ていた。

楽しげにおしゃべりしながら歩く3人。もうすぐルナの特別な誕生日だ。ルナは誕生日プレゼントに世界旅行をお願いする。

いつもの場所に着いて気がつく森の異変。そして、そこにはいるはずのない凶暴化した魔物が3人に襲い掛かる。

時を同じくして神聖スフェール王国でも異変が起きていた。千年間枯れたことのない世界樹が突如枯れ始めたのだ。

レティシアたち三姉妹の世界を救う大冒険と世界を見て回る旅が、幕を開けるのであった。

帝都ファルケに到着した三姉妹と1匹は初めて見る人間の大都会に興奮しっぱなし。妹達は南門大橋の両端に構える露天に興味津々だ。

興奮冷めやらぬ中、ポケットに入れていた紹介状をすられてしまうレティシア。皇帝陛下に謁見して住む場所を確保して貰う予定がパーになってしまう。

野宿して凍え死ぬ羽目になると途方に暮れている中、一際身なりの良い女の子が声をかけてくれる。あふれ出る貴賓にかしこまるレティシアたち。

親切な人間の女の子のおかげで宿と食事は確保できた。仕切り直して夜の大都会に繰り出す三姉妹と1匹。テンションは最高潮に達していた。

報告に図書館に可愛い小物と、それぞれの興味の赴くままに別々に歩みを進める。夜でも賑やかな街はまるで別世界のようだ。

アレックスとウィンドウショッピングに興じていたルナはさっきの人間の女の子と偶然再開する。何やら捜し物をしているようだ。思い切って声をかけてみるルナ。

すると、帝都を突然の暗闇が覆う。大停電だ。あちこちで上がる悲鳴に非常事態であることが容易に分かる。急いで妹たちを探しに走り出すレティシア。

宿と食事を恵んでくれた親切な人間の女の子に報いるためにも、自分たちも力になろうとお城へ駆け出すレティシアたち。大都会での冒険は大波乱から始まった。